収録アルバム "FORE!"
今回はアメリカのロック・バンド、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの全米NO.1ヒット曲、"The Power Of Love" をご紹介します。
ヒューイ・ルイスは1972年にカントリー・ロック・バンドの「クローバー」に加入し、その音楽での経歴をスタートさせます。
クローバーでは2枚のアルバムをリリースするのですが、1970年代後半にバンドは解散していまいます。その後、メンバーを集めてバンドを結成したりもするのですが、商業的には上手くいかず、長い下積み時代を送ることになります。
1979年には失業中のミュージシャンを集めてバンドを結成し、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースとして1980年に念願のデビュー・アルバム "Huey Lewis & The News" をリリースします。
このアルバムはほとんど話題に昇ることはなく、セールスも芳しくなかったのですが、1982年リリースしたセカンド・アルバム "Picture This"(邦題:ベイエリアの風)からシングル・カットした "Do You Believe In Love"(邦題:ビリーヴ・イン・ラブ)が全米7位のヒットとなり、アルバムも全米13位という健闘を見せ、一躍脚光を浴びることになりました。
そして1983年にリリースしたサード・アルバム "Sports"(邦題:スポーツ)からは
"I Want A New Drug"(全米6位)
"The Heart Of Rock & Roll"(全米6位)
"If This Is It"(邦題:いつも夢見て)(全米6位)
という3曲のヒット曲が生まれ、またアルバムもこれらのシングルのヒットを受けて全米1位を獲得し、ついにバンドはスターの仲間入りを果たすことになりました。
この勢いをそのままに、1985年には今回ご紹介する "The Power Of Love"(邦題:パワー・オブ・ラブ)が映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主題歌として全米NO.1の大ヒットを記録し、この曲を収録した4枚目のアルバム "FORE!" も全米1位を記録する大ヒットとなります。
このアルバムからは "Jacob's Ladder"、"Stuck With You" の2曲もシングル・カットされてともに全米1位を獲得するなど、バンドの人気は絶頂を極めることとなりました。
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの音楽性はと言うと、1980年代のアメリカン・ロックを象徴する、エネルギッシュで爽快な骨太のロックンロールと言えるでしょう。
パワフルなギター、シンセに支えられた、シンプルかつキャッチーなメロディ・ラインで非常にわかり易いロックです。
そして、バンドの最大の魅力がヒューイ・ルイスのボーカルであることは疑いようがないですね。バックの演奏に負けず劣らずグイグイと攻めてくるハスキー・ボイスは、アメリカの田舎親父そのままの風貌と相まって、バンドをより一層魅力的に仕立てあげています。
今回ご紹介する "The Power Of Love" もその例に漏れず、明朗快活なノリノリのロックです。
非常に印象的なシンセのイントロが流れてくると、「来た来た~!」って感じでテンション上がりますね。
歌詞の "The Power Of Love!" の「P」のところで唾飛びまくってんなーくらいの勢いのボーカルも最高ですし、曲中盤でぐっとテンションを落としたところでのコーラスも美しいのですが、やはりサビからエンディングに向かう盛り上がりが、思わず拳を突き上げたくなるような衝動を覚えるほど!
聴き終わった後の爽快感と満足感が堪りません!
ちょっと落ち込んでブルーな時でも、とてもポジティブな気分にさせてくれるこの一曲、ぜひ、お聴きください!
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