収録アルバム "EXTENSIONS"
「ジェイ・グレイドン祭り」第2弾は、マンハッタン・トランスファーの "Twilight Zone/Twilight Tone" です。
マンハッタン・トランスファーは1975年にデビューしたアメリカのジャズ・ボーカル・グループで、卓越したボーカル技術とハーモニーでグラミー賞のジャズ・ボーカル部門の賞を何度も受賞しています。そのレパートリーは非常に幅広く、ジャズ、フュージョンに留まらず、ポップスあるいはロックまでカバーしてしまう、実力・人気ともにトップ・クラスのグループです。
そのマンハッタン・トランスファーの通算4枚目のスタジオ盤 "EXTENSIONS" ですが、ジェイ・グレイドンが全面的にプロデュースを行っており、とりわけポップ・ロック色の濃いアルバムになっています。
今回取り上げた "Twilight Zone/Twilight Tone" は、ミステリーの世界を扱ったアメリカのテレビ番組「トワイライト・ゾーン」の主題歌で、この曲のヒットにより、マンハッタン・トランスファーが大きく飛躍していくきっかけとなります。
怪しげな音階のイントロ、不安を煽るようなナレーションから一転してポップ・ロック調の力強いリズムとボーカルに切り替わると、素晴らしいジェイ・グレイドンの創造した曲の世界が広がっていきます。そして間奏のギター・ソロでは、「ジェイ・グレイドン祭り・第2弾」に相応しい、グレイドンならではのサウンドとフレーズを堪能できます。
それにしても、ボーカルの上手さと迫力はハンパないです。流石!という感じなんですが、実は、バックのミュージシャンも凄いんです。
ドラム:ジェフ・ポーカロ
ベース:デビッド・ハンゲイト
リズム・ギター:スティーブ・ルカサー
って、TOTOじゃん!
しかし、それでもTOTOの曲にならないのは、ジェイ・グレイドンのプロデュースの力であり、何よりもマンハッタン・トランスファーのボーカルの成せる技なんでしょうね。
"AIRPLAY" のアルバムに収録されていた、"Nothin' You Can Do About It" も収録されていますので、聴き比べてみるのも楽しいですね。