70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

プログレ界2大ギタリスト競演バンドの意外にもポップな一曲! GTR  "When The Heart Rules The Mind"  (1986)



収録アルバム "GTR"(邦題:GTR)


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今回は、スティーブ・ハウ、スティーブ・ハケットというプログレッシブ・ロック界を代表する二人のギタリストが結成したバンド、GTRの唯一のスタジオ・アルバム "GTR"(邦題:GTR)に収録されている "When The Heart Rules The Mind"(邦題:ハート・マインド)をご紹介します。

 

二人とも今さら言うまでもないくらいプログレッシブ界では著名なギタリストですが、簡単に略歴をご紹介しておきますと、

 

スティーブ・ハウ

1970 ピーター・バンクスの後任としてイエスに加入 
 代表作 
 1972 Fragile(邦題:こわれもの)
 1973 Close To The Edge(邦題:危機)
 1977 Going For The One(邦題:究極) 
 1972  エイジアの結成に参加 
 代表作 
 1982 Asia(邦題:詠時感~時へのロマン)
 1983 Alpha(邦題:アルファ) 

 

スティーブ・ハケット

 1970   アンソニー・フィリップスの後任としてジェネシスに加入 
 代表作 
 1972 Foxtrot(邦題:フォックストロット) 
 1976 A Trick Of The Tail(邦題:トリック・オブ・ザ・テイル) 
 1976 Wind And Wurthering(邦題:静寂の嵐) 

 

イエスを脱退したスティーブ・ハウが、当時のマネージメントを行っていたブライアン・レーンにより、ジェネシスを 脱退してソロ活動中であったスティーブ・ハケットと引き合わされ、意気投合した二人は他のメンバーを 集めて「GTR」がスタートすることになります。

 

実力も経歴も申し分のない二人は、エレクトリック、アコースティック、そしてギター・シンセサイザーをも駆使して 楽曲の構築に当たりましたが、スタンディング・プレイを避けてバンドとしてのサウンドの完成度に重点をおいたこと、そしてプロデュースを担当したジェフ・ダウンズ(バグルス、イエスを経てエイジアの結成に参加)の手腕もあり、アルバム "GTR" は非常にまとまりのある完成度の高い作品に仕上がり全米アルバムチャート でも11位という素晴らしい結果を残すことになりました。

 

サウンド的には(ジェフ・ダウンズの影響なのか)非常にエイジアに近い、ポップでエネルギッシュなロックと言えると思いますが、やはり二人のギタリストのバックボーンが示すとおりにプログレッシブな要素もふんだんに盛り込まれており、また、ギターをメインにしたインストルメンタルもあったりして、エイジアのようなバンド・ロックのファンにも、またハイ・レベルなギター・プレイを聴きたいファンにも、どちらにも支持されるであろう、素晴らしいアルバムと言えましょう。

ただ、ボーカルのマックス・ベーコンの若々しいハイトーン・ボイスが、ちょっとエイジアとの違いを感じさせる部分かも知れないですね。

 

今回ご紹介する "When The Heart Rules The Mind" ですが、ギターのアルペジオ風イントロからリズム・セクションが入ってくるあたりとか、間奏のギター・ソロとか、アルバムの中でも最も初期のエイジアっぽい雰囲気を持った曲ですね。

ただ、アレンジ的には曲中盤でブレイクして中東的なギター・ソロが入るなど、なかなか一筋縄では行かない感じです。

曲後半のサビ・メロのリピートあたりは、コーラス・ワークも非常に美しくアレンジされており、二人のスーパー・ギタリストの存在に関係なく、バンドとしての一体感が感じられて、まさに二人が目指してきたところと言えるでしょう。

 

アルバムにはエイジアでも演奏されていた名曲 "The Hunter" のカバーも収録されています。

80年代ポップ・ロックがお好きな方にも、二人のスーパー・ギタリストの信望者の方にも、ぜひ聴いていただきたい名盤です。