70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

男の悲哀を極上のボーカルで歌い上げた、メランコリックな名曲! David Pack "That Girl Is Gone" (1985)



収録アルバム "Anywhere You Go"(邦題:エニーウェア・ユー・ゴー)


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今回は、アメリカのロック・バンド、アンブロージアのリード・ボーカリスト、デビッド・パックが1985年にリリースしたソロ・アルバム "Anywhere You Go"(邦題:エニーウェア・ユー・ゴー)から、しっとりとした抒情的ナンバーの "That Girl Is Gone"(邦題:ザット・ガール・イズ・ゴーン)をご紹介します。

 

アンブロージアは、1975年にアルバム "Ambrosia" でデビューしたアメリカのバンドです。

1982年に解散するまでに5枚のアルバムをリリースしており、当初はプログレッシブなロックを演奏していたのですが、徐々にアダルト・コンテンポラリーのソウルフルなAORサウンドを指向するバンドへと変貌していき、"How Much I Feel"(1978年、全米3位)、"Biggest Part Of Me"(1980年、全米3位)というヒット曲を持っています。

 

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デビッド・パックは、そのアンブロージアの創設者であり、バンドの中心的存在で、リード・ボーカリスト、ギタリストとして活躍していました。

また、先の全米3位のヒット曲を始めとして、ソングライターとしても非凡な才能を発揮していました。

 

今回ご紹介するアルバム "Anywhere You Go" は、アンブロージア解散後の1985年にリリースされた、デビッド・パックの初めてのソロ・アルバムになります。

1980年代にはマイケル・マクドナルドとの共演が話題になっていたデビッド・パックですが、その交友関係の広さを証明するように、バックには著名なミュージシャンがずらりと並んでいます。

マイケル・マクドナルドはもちろんのこと、ジェフ・ポーカロ、マイク・ポーカロといったTOTOのメンバーだったり、ケリー・リブグレン、ジョン・エレファンテといったKANSASのメンバーだったり、ホーン・アレンジはSeawindのジェリー・ヘイが手掛けていたり、その他にもスタンリー・クラーク(ベース)、ジョン・ロビンソン(ドラムス)、ジェームス・イングラム(コーラス)、ジェームス・ニュートン・ハワード(キーボード)など、超豪華なメンバーが顔を揃えています。

サウンドの方はと言うと、AOR寄りのソフトめなロックというところでしょうか。先にご紹介したアンブロージアのヒット曲 "Biggest Part Of Me" が収録されているアルバム "One Eighty"(邦題:ワン・エイティ)の延長線上のような趣もありますね。

ただ、各楽器のサウンドの処理によるものと思いますが、全体的にソリッドでエッジの効いた、キラキラとした音作りになっており、やや硬質のデビッドのボーカルに非常にマッチしています。

特にシンセサイザーやギターの音がとてもきらびやかで、それによって非常に洗練された都会のイメージを強く感じるアルバムに仕上がっています。

 

今回は、そのアルバムから "That Girl Is Gone" をご紹介します。

シングル・カットされて全米16位まで上昇した曲なのですが、非常に美しいメロディをソフトなアレンジで包み込んだ、極上のメランコリックなロックと言えましょう。

デビッド・パックのボーカルが絶品です。ガラスのような壊れ易さ、危うさで、女性に去られてしまった男の悲哀を見事に表現していますね。この方、特にファルセットが美しいのですが、この曲でも遺憾なく発揮してくれています。

マイケル・マクドナルド/ジェームス・イングラムのコーラス隊も、素晴らしい仕事をしていますね。

  

このアルバムには、映画「ホワイトナイツ/白夜」(1985)の挿入歌となった "Prove Me Wrong"(邦題:プルーヴ・ミー・ロング)も収録されています。

この映画、グレゴリー・ハインズとミハイル・バリシニコフの共演アメリカとソ連のダンサーの友情を描いたものなのですが、全編に渡って二人のエキサイティングなダンスに目を奪われてしまう、とてもいい映画です。デビッド・パックのアップ・テンポなロックが二人のダンスに見事にフィットしていて、素晴らしいシーンになっています。

ちなみにこの曲では、TOTOのジェフ・ポーカロがドラムを叩いています。

 

ぜひこちらの曲もお聴きいただければ、と思います。