70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

優しい歌声と素朴なメロディに癒されたい時の一曲! Guilbert O'Sullivan "Alone Again (Naturally)" (1972)



収録アルバム "The Best Of Guilbert O'Sullivan"


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今回は、イギリスのシンガー・ソング・ライターで1970年代に数々の名曲をリリースし、今なお欧米や日本で根強い人気を持つギルバート・オサリバンの曲の中から、"Alone Again (Naturally)"(邦題:アローン・アゲイン)および "Clair"(邦題:クレア)をご紹介したいと思います。

 

ギルバート・オサリバンは1946年にアイルランドで生まれ、大学在学中にバンド活動を始めましたが、1967年にシングル "Disappear" でデビューします。

そして1972年にリリースしたシングル "Alone Again (Naturally)" が世界的な大ヒットとなりました。全米のシングルチャートで1位、イギリスのシングルチャートでは3位、そして日本でもオリコン洋楽シングルチャートで1位を獲得したのです。

続いて同年にリリースした "Clair" も、同様に全米2位、全英1位を記録する大ヒットとなり、偉大なヒット・メイカーとして全世界で人気を博する結果となりました。

 

日本でもオサリバンの影響を強く受けたと公言しているミュージシャンが数多く存在します。

『(ビートルズの出現から10年近くが経過して)世界中で何かが変わり始めている。そんな実感があった。その時、確かに世界が変わった。』

 - 松本隆

『彼がいなかったら、70年代はなんと味気ないものだっただろう。「アローン・アゲイン」こそ、一番心を動かされた曲だ。』

 - 杉真理

『ポール・マッカートニーやエルトン・ジョンも好きだったけど、オサリバンにはかなわない。オサリバン失くして、今の僕は存在しないだろう。』

 - 来生たかお

(ベスト・アルバムのライナーノーツより)

 

オサリバン自身にも日本に対して強い思い入れがあるようで、日本のアーティスト達とのコラボレーション、日本企業へのCMソングの楽曲提供、定期的なライブ開催、日本限定のライブ・アルバムのリリースなど、日本との関係性は多岐に渡っています。

映画やテレビドラマ、CMなどでもたびたびオサリバンの楽曲が使われており、オサリバンを知らなくても、楽曲を耳にしたことがある人は非常に多いと思います

 

今回ご紹介する "Alone Again (Naturally)" ですが、ピアノとギターのアコースティックな透き通った音色がとても心地よく、柔らかく温かみのあるオサリバンの歌声に安らぎを感じることができる名曲です。

しかし、歌詞を読んでみると、教会で花嫁を待っているのにドタキャンされて自殺を考えている男の歌なんですね。その暗さと重さでとてつもなく切ない歌なんです。

  

In a little while from now
今からしばらくたっても

If I'm not feeling any less sour
このモヤモヤが消えなかったら

I promise myself to treat myself
こうしてやろうって誓いを立てた

And visit a nearby tower
近くのビルまで行って

And climbing to the top
屋上まで駆け上がり

Will throw myself off
身を投げてやるってね

In an effort to make it clear to whoever
みんなにはっきり分からせるんだ

What it's like when you're shattered
心を傷つけられるのがどんな気持ちかって

Left standing in the lurch at a church
教会に置いてきぼりにされて

Were people are saying, My God, that's tough
こんな声が飛び交う「あらまあ、大変だわ」

She stood him up
「彼女に捨てられたんだな」

No point in us remaining
「私たちがここに居続ける意味もない」

We may as well go home
「帰ることにしよう」

As I did on my own
自分でそうしたかのように

Alone again, naturally
また一人ぼっちになった。当たり前だ

 (「訳すてーしょん」より)

 

更に2番以降の歌詞では、父親が他界し、ショックを受けた母親が傷心のまま他界していき、本当に独りぼっちになってしまった身の上を歌っています。

こんなにも悲惨な状況を、敢えて明るいメロディでサラリと歌ってしまうところがオサリバンの類まれなるソング・ライターとしての才能なのかも知れませんね。

 

もう一曲ご紹介したいのは、やはり大ヒットを記録した "Clair" です。

こちらは一転して、ある叔父さんと可愛い姪っ子の親愛の情を描いた、なんともほのぼのとしたいい曲です。オサリバンの優しい歌声が二人の穢れのない純粋な思いを淡々と歌い上げていて、とても癒される歌ですね

 

以下、2番の歌詞です。

 

Clair,
クレア

If ever a moment so rare
他とは比べられない

Was captured for all to compare
とても貴重な時間があるんだ

That moment is you in all that you do
それは君があらゆる仕草を見せる瞬間さ

But why in spite of our age difference do I cry
でもこんなに年が離れているのにどうして僕は泣いちゃうのかな

Each time I leave you I feel I could die
君とサヨナラする時は僕は死んでしまいそうになる

Nothing means more to me that hearing you say
君の言葉を聞く以上の素敵なことってないんだよ

"I'm going to marry you
「私をお嫁さんにしてね。

Will you mary me, Uncle Ray"
レイ叔父さん、私と結婚してね。」って

Of, Clair
ああ、クレア

(「洋楽和訳(lyrics)めったPOPS」より)

 

ちなみに、この歌のモデルとなった「クレア」という少女は、当時のオサリバンのプロデューサーでありマネージャーでもあったゴードン・ミルズの幼い娘で、曲の最後で聴こえる少女の笑い声は、本人の笑い声のようです。

 

この2曲の他にも、オサリバンには素晴らしい楽曲がたくさんあります。

日々の喧騒から逃れてちょっと癒されたい時などに、ぜひ聴いてみていただくことをオススメします。

 

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