70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

情熱的なボーカルに心動かされるアメリカン・ロックの名曲! Richard Marx "Angelia" (1989)



収録アルバム "Repeat Offender"

 

 


今回は、アメリカのソング・ライター&ボーカリスト、リチャード・マークスのアルバム "Repeat Offender" から全米3位の大ヒット曲、"Angelia" をご紹介します。

 

リチャード・マークスは1963年にジャズ・ピアニストでありコマーシャル・ソングの作曲家&プロデューサーである父とそのシンガーである母という家庭に産まれました。音楽家としてのDNAを両親から引き継いだリチャードは、その家庭環境もあり、幼少の頃から音楽に関わる生活を送ってきましたが、次第にその才能を開花させ、1981年、18歳の時にライオネル・リッチーに見出されて彼のアルバム制作に参加することにより、プロとしてのミュージシャン活動をスタートしました。

 

その後、ケニー・ロジャースとの共作により、
■ What About Me

■ Crazy

という2曲の全米No.1ヒット曲を生み出し、これがきっかけとなって一躍ソング・ライターとして世間の注目を浴びることになります。

 

その後もシカゴフィリップ・ベイリーといった大物ミュージシャンへの曲の提供を行ってきたのですが、1987年には、満を持してアルバム "Richard Marx" によりソロ・デビューを果たします。


このアルバムからは、


■ Don't Mean Nothing (全米3位)

■ Should've Known Better (全米3位)

■ Endless Summer Nights (全米2位)

■ Hold On To The Nights (全米1位)


という4曲が全米のトップ3に入るという快挙を成し遂げ、またこれらのヒットによりアルバムも全米チャートの8位に食い込み、押しも押されぬスーパー・スターの地位を確立しました。

 

そして1989年には、セカンド・アルバム "Repeat Offender" をリリースします。 

このアルバムからは、

 

■ Satisfied(全米1位)

■ Angelia(全米4位)

■ Too Late To Say Goodbye(全米12位)

■ Right Here Waiting(全米1位)

 

という4曲のビッグ・ヒットが生まれ、アルバムも遂に全米チャートの1位を獲得しました。

 

リチャード・マークスのサウンドは、これぞ80年代アメリカン・ロックの本流と言うべき、シンプルで力強いストレートなロックです。

決して斬新とは言えませんが、覚えやすいキャッチーなメロディ・ラインが特徴であり、アップテンポな曲もバラードも、耳から入ったメロディがすんなりと体の中に溶け込んでいくような、変に引っ掛かることのない心地良さがあります。

忘れてはならないのが、彼のボーカリストとしての魅力ですね。基本的には男臭さの溢れる力強いロッカーの歌声なのですが、バラードを歌わせると、甘さ、優しさというものが滲み出てきて、幅広いタイプの楽曲を歌いこなすことのできる非常にスキルの高いボーカリストだと思います。

 

セカンド・アルバム "Repeat Offender" は、大ヒット曲が4曲も並んでいるだけあって、中身の濃い、完成度の非常に高いアルバムです。2曲の共作を除いてはすべてリチャードの楽曲ということで、ソング・ライターとしての資質も素晴らしいものがありますね。

 

中でも特におススメしたいのが、今回ご紹介する "Angelia"、そして "Right Here Waiting" でしょう。

 

"Angelia" 図太いギター・サウンドが曲を主導するスロー・ロックというところでしょうか。アメリカ西海岸のスタジオ・ミュージシャンの中でも名手の(というか個人的に大好きな)マイケル・ランドウがギターを弾いていますが、イントロ、そして間奏とオーバードライブの効いた力強いギターが印象的な曲です。

リチャードのボーカルも、最初は抑えめに入りますが、徐々に熱を帯びてきて、間奏前のBメロの情熱的な盛り上がりがグッときますね。

 

"Right Here Waiting" は一転、ソフトでメロウな美しいバラードです。繊細で華麗なピアノのバッキングとリチャードの甘い歌声にとっても癒される、極上の一曲に仕上がっています。

 

力強い曲にも、ソフトな曲にも、どちらにもリチャードの魅力が詰まっていると思います。

ぜひ一度、お聴きください。