70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

往年のプログレッシブ・スピリッツが少しも色褪せていない一曲! YES "Open Your Eyes" (1997)



収録アルバム "Open Your Eyes"


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前回からの引き続きになりますが、今回はイエスが1997年にリリースしたアルバム "Open Your Eyes" からアルバム・タイトル曲の "Open Your Eyes" をご紹介します。

 

1983年にリリースしたアルバム "90125"(邦題:ロンリー・ハート)が全米5位を獲得し、シングル・カットした "Owner Of A Lonely Heart"(邦題:ロンリー・ハート)が多くの国のチャートで1位を記録するなど、ロック界の頂点に登り詰めたイエスでしたが、栄光の時代も長く続くことはなく、再びメンバー・チェンジを繰り返して低迷期に入って行ってしまいます。

 

アルバム "90125" リリース、そして続く1987年のアルバム "Big Generator" リリース時のメンバーは

□ ジョン・アンダーソン(ボーカル)

□ トレバー・ラビン(ギター、キーボード)

□ クリス・スクワイア(ベース)

□ アラン・ホワイト(ドラム)

□ トニー・ケイ(キーボード)

という構成でしたが、1988年にはトレバー・ラビンが主導するバンドの音楽性に不満を抱いたジョン・アンダーソンがバンドを脱退し、バンドの旧メンバーであるビル・ブラフォード、リック・ウェイクマン、スティーブ・ハウと「ABWH」を結成します。

一方の本家イエスはメンバーにビリー・シャーウッド(キーボード)を加えてバンドの活動を継続させ、ここに二つのイエスが対立することとなってしまいました。

 

 しかし、1991年にはこの二つのイエスが合体し、メンバー8人という「大所帯」イエスとなってアルバム "Union"(邦題:結晶)をリリース、全米15位というそこそこのセールスを記録し、再び復活の気配を見せるようになります。

 

その後もバンドはメンバーの脱退、再加入を繰り返し、1996年には

□ ジョン・アンダーソン(ボーカル)

□ クリス・スクワイア(ベース)

□ スティーブ・ハウ(ギター)

□ アラン・ホワイト(ドラム)

□ リック・ウェイクマン(キーボード)

という構成でアルバム "Keys To Ascention"(邦題:キーズ・トゥー・アセンション)をリリース、1997年にはアルバム "Keys To Ascention 2"(邦題:キーズ・トゥー・アセンション2)を相次いでリリースします。

 

そして再びリック・ウェイクマンが脱退し、ビリー・シャーウッドが加入して同年にアルバム "Open Your Eyes" をリリースします。

 

アルバム "Open Your Eyes" ですが、メンバー・チェンジを繰り返した末でのリリースではあるものの、根底に流れる「イエス魂」は少しも失われることはなく、往年のプログレッシブ・ロックを聴くことができるのは嬉しい限りです。

サウンドとしてはアルバム "90125" をより現代的に昇華させたようなスタイルで、(プロデュースがトレバー・ホーンではなくイエス自身によるためか)"90125" で見せたスペイシーで幻想的な感覚は薄れてはいますが、個々の楽器の音がより際立つようなリアルなアレンジになっており、ジョン・アンダーソンのボーカルをメインとした複雑なコーラス・アレンジ、ギター、キーボードの印象的なリフやソロ・パートは、一聴するだけで「これぞイエス!」とわかるような音作りです。

 

今回ご紹介するアルバム・タイトル曲の "Open Your Eyes" は、エキゾチックな美しいギターのアルペジオから始まり、軽快なドラムとともにギター、ベースのユニゾンによる印象的なリフが繰り返されていきます。サビのボーカル・パートがシンプルなメロディ・ラインと美しいハイトーンのコーラスで特に心に残ります。

繊細さと大胆さが同居して曲を創り上げている、まさにイエスならではの一曲と言えるでしょう。

ちなみに、この曲ではTOTOのスティーブ・ポーカロ(キーボード)がゲスト・ミュージシャンとして参加しています。イエスとTOTOの融合というのも非常に珍しく、一聴の価値ありですね。

 

その後のイエスは、クリス・スクワイア(ベース)が他界するという悲劇もありましたが、現在も精力的に活動を継続しています。

メンバーも皆高齢になりましたが、いつまでも素晴らしい演奏を聴かせてほしいものです。

 

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