70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

AORど真ん中のゴージャズなアルバムからの一曲! David Roberts "All In The Name Of Love" (1982)



収録アルバム "All Dressed Up..."

 amazonに画像がなかったので、楽天より。

 

今回は、カナダ出身のAOR系シンガー・ソング・ライター、デビッド・ロバーツが1982年にリリースしたデビュー・アルバム "All Dressed Up..." から "All In The Name Of Love" をご紹介します。

 

デビッド・ロバーツは10代の頃からローカル・バンドでボーカルをとっていましたが、19歳の時にあるコンテストに送ったデモ・テープが最優秀賞に輝き、これが遠因となってレコード会社と契約し、デビューすることになります。

 

デビュー・アルバムのプロデュースを当時のAORブームの最前線で活躍していたデビッド・フォスターやジェイ・グレイドンに依頼したところ、どちらも多忙を極めていたため、二人の薦めもあってグレッグ・マティソンに依頼することになりました。


このグレッグ・マティソン、TOTOファンならお馴染みのキーボーディスト兼プロデューサーで、「グレッグ・マティソン・プロジェクト」の名前でスティーブ・ルカサーやジェフ・ポーカロらとハジケたライブ・アルバム "The Baked Potato Super Live!" などをリリースしたりもしている、なかなかの強者です。

 

グレッグ・マティソンはバックのミュージシャンにスティーブ・ルカサー、ジェフ・ポーカロ、マイク・ポーカロ(いずれもTOTO)やジェイ・グレイドン、ビル・チャンプリンなどの豪華メンバーを取りそろえ、鳴り物入りでリリースしたデビュー・アルバムでしたが、残念ながらほとんど話題にならず、セールス的にも成功とはほど遠い結果となってしまいました。

 

デビッドはすぐにセカンド・アルバムの制作にとりかかるのですが、デビュー・アルバムでのデビッドの優れた作曲センスが業界内で非常に話題となり、数多くの楽曲の制作依頼が舞い込んでしまい、結局デビッドはセカンド・アルバムの制作をあきらめて、作家としての活動に本腰を入れることになりました。

 

その後、ダイアナ・ロスやスターシップ、バッド・イングリッシュなどの大物が、デビッドの曲を取り上げています。

 

アルバム "All Dressed Up..." ですが、当時流行のAORのど真ん中を行く正統派と言えますね。都会的なハイセンスなポップ・ロックは、確かに業界での評価が高いことも頷ける、非常に完成度の高いアルバムに仕上がっています。

どの曲も素晴らしいのですが、難を言えば、あまりにもTOTO過ぎるところでしょうか(バックを本人達が演っているのですから、しょうがないのですが)。

特に "Someone Like You" などは、「え、"Hold The Line"?」と思ってしまうくらいです。

まあ、それもご愛敬ですね。"Midnight Rendezvous" などはメロディ・ラインが非常に美しいバラードで、ボーカルの熱唱、間奏のサックスなど、熱のこもった素晴らしい曲だと思います。

 

今回ご紹介する "All In The Name Of Love" は、アルバムのトップを飾る軽快なロック・ナンバーです。イントロからルカサーが楽しそうに弾きまくっており、快晴の空の下、車を走らせながら聴いたら、最高でしょう!間奏でのギターとドラムスのアンサンブルが何ともTOTOらしくて、ファンにはたまらないと思います。

 

AORファンであれば、あるいは1980年代のいわゆる商業ロックのファンであれば、絶対にお気に入りになるはず!

まだ聴いたことがない方は、ぜひ聴いてみてください!

おススメです。

 

ちなみに、杉山清貴&オメガトライブが1985年にリリースしたアルバム "Another Summer" に収録されている "Scramble Crosss" が、デビッドのアルバム収録曲 "Wrong Side Of The Tracks" の思いっ切りパクリなのは、AORファンの間では有名な話ですね。イントロや間奏など、ほぼそのままで、結構大胆にやっちゃってます。