70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

ポピュラー音楽界の巨匠プロデュースのディスコ・ナンバー! Quincy Jones "Ai No Corrida" (1981)



収録アルバム  "The Dude"(邦題:愛のコリーダ)


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今回は、アメリカのジャズ界、と言うよりはジャズ、ポップス、R&Bなどのジャンルを超えたポピュラー音楽界の巨匠、クインシー・ジョーンズが1981年にリリースしたアルバム "The Dude"(邦題:愛のコリーダ)からノリノリのディスコ・ナンバー、"Ai No Corrida"(邦題:愛のコリーダ)を紹介します。


クインシー・ジョーンズは、1950年代(まだ10代)の頃からミュージシャンとして音楽界の第一線で活躍をしており、ページが何枚あっても書き尽くせないほどの偉大な、また膨大な業績を残しているのですが、今回は、1970〜1980年代にロック界で残した足跡について少し書いてみたいと思います。


まず、挙げるべきは、マイケル・ジャクソンとのコラボでしょう。
1978年、「オズの魔法使い」を元にしたミュージカル映画「The Wiz」の撮影現場で、この映画に出演していたマイケルが、音楽監督を務めていたクインシーに「誰か僕のアルバムのプロデュースをしてくれる人はいないかな」と話したところ、クインシーが「僕ではダメかな」と返答したことから二人のタッグがスタートしたといいます。


その後、1979年にマイケル・ジャクソンとクインシー・ジョーンズのダブル・プロデュースによるアルバム "Off The Wall" をマイケルがリリース、これが全米3位のヒットとなり、二人の初仕事は大成功となりました。


続いて、1980年にはアルバム "Thriller" を再びダブル・プロデュースでリリースしますが、皆さんもご存じの通り、このアルバムは大ヒットし、全米アルバムチャート37週連続1位で「史上最も多く売れたアルバム」という素晴らしいレッテルが貼られることとなりました。グラミー賞でも各部門を受賞し、最優秀プロデューサーの部門ではクインシー・ジョーンズが(単独で)受賞しています。


そして1987年にはみたびダブル・プロデュースでアルバム "Bad" をリリースします。さすがに前作のセールスを超えることはできませんでしたが、全米1位を獲得し、グラミー賞でも各部門にノミネートされるなど、非常に評価の高い作品となりました。
マイケルとのタッグはこの3作品で終了するのですが、1980年代のポピュラー音楽界に残した、非常に大きな業績と言えるでしょう。

 

そしてもう一つ挙げるべきは、「USAフォーアフリカ」というアフリカ飢餓救済のプロジェクトで総指揮を務めたことです。

このプロジェクトには、マイケル・ジャクソン、スティービー・ワンダー、ビリー・ジョエル、ボブ・ディラン、ライオネル・リッチー、ケニー・ロギンス、ダイアナ・ロス、ホール&オーツ、そしてその他大勢の錚々たるメンバーが無償で集い、"We Are The World" を歌い上げるのですが、そのプロデュース及び総指揮を務めたのが、クインシーだったのです。

これだけのメンバーをまとめ上げるとしたら、もうクインシー・ジョーンズしかいないですよね!その業績、人望が素晴らしいことの証しではないかと思います。

 

さて、このアルバム "The Dude" ですが、こちらの制作に関わったメンバーもなかなか豪華です。マイケル・ジャクソン(コーラス)、スティーブ・ルカサー(ギター)、ハービー・ハンコック、スティービー・ワンダー(キーボード)などのバックを務める面々に対して、ボーカルがクインシーの秘蔵っ子のジェームズ・イングラムとパティ・オースチン、そしてプロデュースがクインシーとデビッドフ・フォスターという、何と贅沢なメンバーでしょう!

 

サウンドは、メロディアスでパンチの効いた極上のソウルです。特に、ボーカルの美しさ!二人のメイン・ボーカルも一級品なのですが、計算し尽くされた緻密なコーラス・ワークがまた素晴らしいです。やや売れ線狙い的な雰囲気もありますが、それにしてもクインシーの仕事はお見事です。

 

このアルバムは、全米アルバムチャート10位、ジャズ部門のチャートで3位、R&B/ヒップホップ部門のチャートで3位と、いろいろな方面から高く評価されています。

 

今回ご紹介の "Ai No Corrida"(邦題:愛のコリーダ) ですが、そんなソウルフルなアルバムの中では少し異質な、ディスコ・タッチの仕上がりになっています。イントロからリズム隊(ドラムス、ベース)の軽快なノリが炸裂!ホーン・セクションのフィル・インがまたディスコ・ムードを強烈に盛り上げてくれています。ここでも、アルバムの他の曲と同様にボーカル、コーラスが非常にいい仕事してますね!

 

ちなみに、タイトルの「愛のコリーダ」は、1976年の日仏合作映画「愛のコリーダ」から採られています。「コリーダ(corrida)」とはスペイン語で「闘牛」の意味ですね。

 

アルバムと同様この曲も、全米チャート28位、ソウル部門でのチャートで10位と、各方面でヒットを記録しています。日本でも大ヒットして、オリコン洋楽チャート12週連続1位を記録しています。

 

クインシー・ジョーンズの緻密なアレンジが光るこの作品、ぜひお聴きください!

 

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