70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

ギターとシンセの躍動感ある絡み合いが見事なプログレの名曲! CAMEL "Echoes" (1978)



収録アルバム "Breathless"(邦題:ブレスレス~百億の夜と千億の夢)


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今回は、イギリスの抒情派プログレッシブ・ロック・バンド、キャメルの6枚目のアルバム "Breathless" から "Echoes" をご紹介します。

 

以前の記事では、4枚目のアルバム "Moonmadness" から "Lunar Sea" をご紹介しました。

 

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この4枚目のアルバム "Moonmadness" リリース時のメンバーは、

 アンドリュー・ラティマー(ギター)

 ダグ・ファーガスン(ベース)

 ピーター・バーデンス(キーボード)

 アンディ・ワード(ドラムス)

という構成だったのですが、アルバムのリリース後にベースのダグ・ファーガスンが脱退、新たに元CARAVANのリチャード・シンクレアを加え、さらにゲスト・ミュージシャンとしてキング・クリムゾンなどで活躍していたメル・コリンズ(サックス)を加えて活動を再開します。

 

1977年には5枚目のアルバム "Rain Dances"(邦題:雨のシルエット)をリリースします。

この作品は、基本的には前作と同様の抒情的なプログレッシブ・ロックを継承するも、新メンバーの加入により、リズムに躍動感が生まれ、ジャズ、フュージョンのエッセンスが注入された、よりアクティブなプログレッシブ・ロックが展開されています。

 

そして1978年、6枚目のアルバム "Breathless" をリリースします。

前作で生まれた、躍動感のあるリズムを随所に盛り込んだプログレッシブ・ロックという路線が今作でも継承されており、美しいポップなバラードもあれば、ゴリゴリのプログレッシブなロックもあり、牧歌的なほのぼのソングもあれば、フュージョンと言ってもおかしくないような曲もあり、非常にバラエティに富んだ作品になっています。

これは、ラジオでのエアプレイを意識して、故意に演奏時間が短めのポップな親しみやすいフィーリングの曲を増やしたとも言われています。

 

その中で、今回紹介する "Echoes" ですが、キャメルの数多い楽曲の中でも、非常に多くのファンから支持されている名曲でもあります。

 

非常にテンポの速い6/8拍子に乗った緊迫感あふれるギターのリフからいきなり曲は始まります。ドラムのスピーディーで繊細なハイハットの切り方が、曲調により一層の緊迫感を与えていますね。

メインのテーマが終わると、4/4拍子に転じてキーボードのソロに移ります。シンセが非常に優雅なメロディ・ラインを奏でますが、ドラムがメイン・テーマから引き続き疾走感をキープしています。

そして再び6/8拍子のメイン・テーマへ。

メイン・テーマが終了すると、ドラムがピタッと止んで曲は一気に落ち着きを見せ、ギターやシンセがフワフワと宙を舞うような不思議な空間へ突入します。

このメイン・テーマ終了までが、この曲の最大のハイライトと言っても過言ではないでしょう。聴く側には強烈なインパクトが残ります。

遥か遠くの方からドラムがフェード・インして、再び曲は盛り上がりを見せます。7/4拍子に乗せたギターのコード・ストロークとシンセのメロデイの絡み合いからボーカル・パートへと移ります。

ボーカルの後は、4/4拍子の美しいギターのリフへ。バックでシンセのアルペジオが華麗に舞う中で、ギターはあくまでもゆったりとメロディ・ラインを奏でます。

そして再びボーカル・パートを挟んで、テンポをキープしたままシンセのメロディとともにエンディングを迎えます。

 

やや長めの曲ですが、メリハリのアップ・ダウンがある中で、ギター、シンセ、ドラムがメイン/サブのパートをチェンジしつつそれぞれの世界で躍動し、複雑に絡み合って一つの曲を創り上げるという、これぞまさにプログレッシブ・ロックの醍醐味!というような、素晴らしい楽曲です。

 

他の曲も一聴の価値ありです。

"Breathless" はアルバムのトップを飾る曲で、美しいミディアム・テンポのポップ・ロックです。リチャード・シンクレアのボーカルが、柔らかくて暖かくて、非常に曲調とマッチしていて、優しい世界を創り上げています。

一転、"Sleeper" はメル・コリンズのサックスとアンドリュー・ラティマーのギターがが躍動する、緊迫感あふれるフュージョン・ナンバーです。もはやプログレの枠を飛び越えてますね。

 

ここからはちょっと余談なんですが、私は学生時代にCAMELのコピー・バンド "CRESCENT" でベースを弾いておりまして、都内のライブ・ハウスなどで良く演奏していました。その時の十八番がこの "Echoes" だったので、個人的に非常に思い入れのある楽曲です。

まあ、プログレッシブ・ロックって、一般の方にはあまりウけなくて、ちょっとツラい部分もありましたが・・・。

 

この "Echoes" 、とても素晴らしいプログレッシブ・ロックの名曲ですので、まだ聴いたことがない方は、ぜひ一度、聴いてみていただければ、と思います。

 

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