70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

「ロッキー」の世界を具現化した名曲! SURVIVOR "Burning Heart" (1985)

収録アルバム "Ultimate Survivor"


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今回は、アメリカのロック・バンド、サバイバー の"Burning Heart" をご紹介します。

と言うよりも、映画「ロッキー4」の主題歌と言ったほうが、わかりやすいかも知れませんね。

 

サバイバーは1977年にシカゴで結成され、1979年にアルバム "SURVIVOR" でデビューします。アメリカン・ロックの王道を行く、ポップでメロディアスなハード・ロック・サウンドを特異としていましたが、若干、武骨で垢抜けていないところもあり、それが影響したのか、デビュー・アルバムはほとんど話題にも昇らない状況でした。

1982年にはセカンド・アルバム "PREMONITION"(邦題:予戒)をリリースしますが、相変わらずセールス的にはパッとしない状態が続きます。

 

しかし、1982年にシルベスター・スタローンの依頼により作成した、映画「ロッキー3」の主題歌 "Eye Of The Tiger" が、映画の手助けもあって大ヒットとなり、全米チャート6週連続1位という記録を打ち立てます。

翌年に発売した、この "Eye Of The Tiger" を収録したサード・アルバム "Eye Of The Tiger" も全米2位を記録する大ヒットとなり、ここに至ってようやくバンドが陽の目を見ることになったのでした。

しかし、1983年に満を持して4枚目のアルバム "Caught In The Game"(邦題:制覇への野望)をリリースするのですが、セールス的には惨敗に終わってしまい(全米82位)、"Eye Of The Tiger" の大ヒットを放ったボーカルのデイブ・ビックラーもバンドを去ってしまいます。

 

バンドはボーカリストにジミ・ジェイミソンを迎えるのですが、これが功を奏したのか、1984年にリリースした5枚目のアルバム "Vital Signs" からは、"I Can't Hold Back"(全米13位)、"High On You"(全米8位)、"The Searh Is Over"(全米4位)、"First Night"(全米53位)と次々とヒットが生まれ、アルバム自体も全米16位のセールスを記録し、バンドにとっての黄金期が訪れることになります。

 

そして1985年、再びシルベスター・スタローンの依頼のもと、映画「ロッキー4」の主題歌としてリリースした "Burning Heart" が全米2位の大ヒットとなるのです。

 

バンド創設時の初代ボーカリスト、デイブ・ビックラーが("Eye Of The Tiger" でもわかるように)ややハスキーな声質でワイルドな直球勝負の歌い方をするのに対し、新しいボーカリストのジミ・ジェイミソンは声質こそ似ているものの、もう少し憂いを含んだマイルドな歌い方で、バラードも情感的にしっとりと歌い上げることができるのが、バンドを黄金期に導いた最大の要因と言えるでしょう。

また、ボーカリストの交代に伴い、バンドのサウンド面でも変化が見られます。当時、音楽界を席捲していたAORの影響かも知れませんが、もともと武骨で頑固なアメリカン・ロックだったサウンドが、ソフィスティケイトされたより都会的なアメリカン・ロックに変わっていったことも、セールス的に成功した要因の一つでしょう。

 

そんな変化が見られる中で、"Burning Heart" はサバイバーの持つ根本的な部分での男臭さを貫いた作品と言えます。

ミドル・テンポの地に足を付けたようなどっしり感のあるリズム、そしてマイナー曲調でのお手本とも言えるようなギターの泣きのフレーズが、「ロッキー」の世界を見事に具現化していて、映像とサウンドの相乗効果もあってとても素晴らしい作品に仕上がっていると言えますね。

 

この "Burning Heart" は通常のスタジオ・アルバムには収録されておらず、ベスト盤での収録になるのですが、サウンド的には延長線上にある5枚目のアルバム "Vital Signs" は、上でも書きましたように、ヒット曲満載でアルバムとしての完成度お非常に高い名盤だと思います。

ぜひ一度、聴いていただくことをお勧めします。

 

アルバム  "Vital Signs"

 

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