70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

妖精がイメージチェンジ!の意欲作! Olivia Newton=John "Physical" (1981)



収録アルバム "Physical"(邦題:虹色の扉)


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今回は、イギリスの女性ボーカリスト、オリビア・ニュートン=ジョンが1981年にリリースしたアルバム "Physical" からタイトル曲の "Physical" をご紹介します。


オリビア・ニュートン=ジョンは、1948年にイギリスで生まれましたが、5歳の時に父親の仕事の都合でオーストラリアに移住し、幼少期を過ごしました。

学生の頃からバンドを組み、ボーカルを担当していたのですが、17歳の時にテレビのオーディション番組で優勝して本格的に音楽の道に進むことを決意し、イギリスに戻った後、18歳でデビューしました。

しばらくは下積みの時代が続いたのですが、1971年(23歳)、ボブ・ディランのカバー "If Not For You" が全米25位のヒットとなり、頭角を現すことになります。
可愛らしいルックスとカントリー系の素朴な路線で人気を集め、その後も "Let Be Me There"(全米6位)、"Take Me Home, Country Roads"(全英15位、日本では大ヒットし、オリコン洋楽チャートで15週連続1位)、"If You Love Me"(全米5位)などのヒットを世に送り出していきます。

曲調は徐々にポップ色を強めていく中、ついに1974年、"I Honestly Love You"(邦題:愛の告白)が全米1位を記録する大ヒットとなり、グラミー賞(最優秀レコード賞、最優秀女性歌唱賞)も受賞、スターの仲間入りを果たすことになります。

その後は、女優としての活動の場を広げ、1978年には「グリース」、1980年には「ザナドゥ」などのミュージカル映画にも出演しました。

そして、1981年、よりロック色を強めたアルバム "Physical" をリリースします。バックをスティーブ・ルカサーなどの名だたるスタジオ・ミュージシャンがサポートしたこの意欲作は、全米6位、日本でも洋楽チャート5位というヒットを記録しました。


オリビアの魅力というと、まずは透き通るような可憐な声質、そして柔から剛までを自在に歌い尽くすことのできる歌唱力でしょう。アルバム "Physical" でもその魅力は如何なく発揮されています。

バラードはどこまでも甘く、せつなく、寂しげであり、一転してロック調の曲では綺麗な高音部のシャウトを聞かせてくれます。

 

アルバム・タイトル曲の "Physical" は、全米チャート10週連続1位という爆発的なヒットを記録しました。
アップテンポなディスコ調のサウンドで、オリビアの健康的な歌声が曲のイメージにマッチしたことや、リズム隊(おそらく、ドラムス=カルロス・ベガ、ベース=ジョン・ファーラー)のやや前ノメリ的なノリの良さ、スティーブ・ルカサーの堅実なバッキングと華麗なギター・ソロなどの音楽的な魅力も然ることながら、当時のフィットネス・ブームを意識して、オリビアが全編レオタードでエアロビクスを踊りまくるという健康的なお色気たっぷりのPVの戦略が、大ヒットの裏にはあったことは否めません。
(歌詞の内容が性的だという物議を醸したりもしましたが、このPVで健康美で押し切った感じですね。)

 

年齢的にも大人になっていく中で、それまでの清純な少女の路線からロックも歌える健康美の大人の女性へ、といったイメージチェンジが大成功したわけですね。


ただ、この "Physical" というアルバム、タイトル曲だけでもっているアルバムではありません。
一曲一曲がバラエティに富んでいて充実している、ロックの名盤と言っても差支えない完成度の高さです。


いくつか曲をご紹介します。

 

"Landslide"

エレクトロ・ポップ調のイントロから、グッと抑えたオリビアのボーカルは、サビに入ってシャウトに変わります。
この一曲だけでもオリビアの表現力、歌唱力の高さがハンパではないことが認識できる名曲です。

 

"Make A Move On Me"

"Physical" に続いてシングルカットされて、全米5位というヒットを記録した曲です。
シャッフル調のノリのいい曲で、良質なポップをオリビアがのびのびと歌っています。

 

"Silvery Rain"

ちょっと暗めのロック調の曲ですが、この曲でもオリビアの表現力が光っています。
間奏などのアレンジも凝っていて、一度聴くと忘れられない印象的な曲です。

 


オリビアの魅力がたっぷり詰まったアルバムですので、お聞きでない方は、ぜひ!

 

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