70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

シンセサイザーの壮大なオーケストレーションをフィーチャーした意欲作! Electric Light Orchestra "Twilight" (1981)



収録アルバム  "Time"


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今回は、イギリスのロック・バンド "Electric Light Orchestra"(ELO)の9枚目のスタジオ・アルバム"Time" から "Twilight" をご紹介します。

 

ELOは、1971年にアルバム "Electric Light Orchestra" でデビューしました。デビュー当初、バンドにはストリングス楽器担当(チェロ2名、バイオリン1名)がメンバーとして在籍しており、クラシックの弦楽三重奏の要素を取り入れた独特のサウンドが特徴でした。

1972、1973、1974年と立て続けに3枚のアルバムを発表するのですが、中でも1974年にリリースした4枚目のアルバム "Eldorado" はバンドとして初の全米ゴールドディスクを獲得し、一気にブレイクします。

この頃から、楽曲はフル編成のオーケストラ・サウンドを加わることを想定したものになり、ポップな中にも壮大なオーケストレーションとの融合が見られる、アラン・パーソンズ・プロジェクトのようなプログレッシブ・ロックにも近いサウンドを得意とする、独自の世界観を持つバンドとして注目されることになりました。

 

1975年リリースの5枚目のアルバム "Face The Music"、1976年リリースの6枚目のアルバム "A New World Record" (邦題:オーロラの救世主)も大ヒットとなり、バンドはヒットチャートの常連へと成長していきます。

1977年には7枚目のアルバム "Out of the Blue"、1979年には8枚目のアルバム "Discovery" をリリースするのですが、ここにきてバンドはストリングス・メンバーを解雇し、弦楽パートにはすべて本物のオーケストラを使用するようになり、また、シンセサイザーなどの電子楽器も多用して、楽曲はよりポップに、よりコンパクトに変貌していきました。

 

1980年には映画 "Xanadu"(邦題:ザナドゥ)のサウンドトラックをオリビア・ニュートン・ジョンとともに作成しリリース、全米4位の大ヒットを記録します。

そして1981年、人気、知名度の絶頂期に9枚目のアルバム "Time" をリリースします。

 


このアルバムは、「時間」をテーマにしたコンセプト・アルバムなのですが、それまでのバンドのトレードマークであったオーケストラ・サウンドを大幅に排除し、シンセサイザー中心のエレクトリック・ポップ・ロックの楽曲を取り揃えた、ターニング・ポイント的な作品になります。


これには賛否両論が飛び交いましたが、全米のアルバムチャートでは最高16位とそれまでのアルバムのセールスには遠く及ばず、商業的には失敗作というレッテルが貼られてしまう結果となります。

その後、2枚のアルバムをリリースするのですが、以前の勢いを取り戻すことはできず、バンドは自然消滅していってしまうのでした。

 


アルバム "Time" ですが、バンドの創始者でもあるジェフ・リンが全曲の作詞・作曲・プロデュースを担当しており、打ち込み系サウンドにシンセサイザーのオーケストレーションが絡むという大変な意欲作でもあります。

全曲がコンパクトにまとめられており、シンセサイザーなどの電子楽器からアコースティックな楽器までも駆使して「時間」をテーマにした多種多様なパターンの楽曲を集めた、完成度の高い作品です。

 

"Twilight" は、アルバムのオープニング・ナンバー "Prologue" からのメドレーで、壮大でスペーシーなシンセサイザーのサウンドと華麗なコーラス・ワークが印象的な、ノリの良いエレクトリック・ポップ・ロックです。
少しコミカルなボーカル・パートがとても楽しいですね。
全米のチャートでは最高38位と振るわなかったのですが、日本ではCMやアニメなどでもよく使われている曲なので、ELOは知らなくてもこの曲を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。


独自の世界観で一時代を築いたバンドのサウンドに、ぜひ一度触れてみていただきたいと思います。

 

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