70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

哀愁系メロウAORの一発屋! Tony Sciuto "Island Nights" (1980)

収録アルバム  "Island Nights"


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今回ご紹介するのは、アメリカのAORシンガー、トニー・シュートが1980年にリリースしたデビュー・アルバム"Island Nights" からタイトル曲の "Island Nights" です。

 

わずか11歳で作曲を始め、数々のコンテストやフェスで賞を獲得してきたトニー・シュートですが、その才能がいよいよ花開いたのが1978年、ベイ・シティ・ローラーズに提供した「マイ・リサ」でした。

これがレコード会社の目に留まることになり、1980年、アルバム "Island Nights" によりデビューを果たします。

スティーブ・ルカサー(G)、マイク・ポーカロ(B)など名だたるスタジオ・ミュージシャンの力を借りて作成されたアルバムでしたが、残念ながらアメリカ本国ではそれほど話題に昇ることなく、しかし日本では、折からのAORブームに見事に乗っかり、アルバム、そしてシングル・カットされたタイトル曲の "Island Nigts" も洋楽チャートのトップ10に入る大ヒットを記録することになりました。

アメリカ西海岸の爽快でカラッとしたAORではなく、どちらかと言えばやや湿っぽい、哀愁感漂うメロウなAOR、というところが日本人の感性にマッチしたのかも知れないですね。
しかしながら、アップテンポな曲からバラードまでどの曲も粒ぞろいで、トニーのソング・ライターとしての才能に満ちあふれた、素晴らしいアルバムだと思います。

 

アルバム・タイトル曲の "Island Nights" ですが、オーケストラにより奏でられる重厚な導入部があり、一転、ピアノのバッキングに変わると、ドラム、ギターがドラマティックに加わり、曲が始まります。

アレンジ、曲構成的にも結構凝っていて、特に2番サビ後のメロディなど、とてもカッコイイですね。

ボーカルはやや陰のあるメロウな響きで、いい雰囲気を出しています。


もう1曲、ぜひとも聴いていただきたいのが "Street Dancer" という曲で、こちらもややアップテンポのマイナーな哀愁系AORです。イントロのギターのリフ、間奏のギター・ソロの後半のハモリのフレーズがやたらCOOLです!

 

このアルバムのリリース後、しばらくの間トニーはソング・ライターとしての仕事がメインになり、ティナ・ターナーやドン・ジョンソンなどへの楽曲の提供を行っています。

1990年からはリトル・リバー・バンドに加入し、その後は自身のバンドを率いてアルバムを発表するなど、精力的に活動しているのですが、どうも日本では「アイランド・ナイツの一発屋」的な印象が強いですね。

 

才能ある素晴らしいミュージシャンなんですけれど、ねえ。

 

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