70ー80年代ロック名曲セレクション

ハード、ポップ、プログレ、ファンク、・・・等々、1970ー1980年代の洋楽ロックの名曲を独断と偏見でご紹介。この曲達を聞かずして、ロックを語ること無かれ。

LAミュージック・シーンの新星にTOTOも太鼓判! ~ KEANE "Tryin' To Kill A Saturday Night" (1981)



収録アルバム "KEANE"

 

カリフォルニアの風を感じる1枚!

 

アメリカのポップ・ロック・バンド "KEANE" のデビュー・アルバムから、トップを飾る "Tryin' To Kill A Saturday Night"(邦題:ドライビング・サタデイ・ナイト)をご紹介します。

キーンというと、同名のバンドがイギリスにも存在しており、どちらかというとこちらのほうが世間の認知度は高いようですが、今回ご紹介するのはアメリカのキーンのほうなので、お間違いなく。

 

キーンは、トム・キーン(Key担当)とジョン・キーン(Ds担当)のイケメン兄弟(!)が中心となって結成されたバンドで、「TOTOの弟分」というキャッチコピーで華々しくデビューを飾りました。
サウンドは、若々しいエネルギーに溢れた爽快なウェストコースト・ポップ・ロックです。デビュー当時、兄弟はまだ高校生、そりゃあ若々しいですよね!
しかし、若さ故の勢いだけではなく、演奏の技術も確かで、ギターやキーボードのリフにもオリジナリティがあり、センスを感じさせる超有望株バンドでした。

残念ながら、兄弟二人それぞれがスタジオ・ワークの道を選んでしまったために、バンドとしてのアルバムは2枚だけになりますが、他のアーティストのバック・ミュージシャンとして、いろいろなアルバムで彼らの名前を見ることができます。


さて、このデビュー・アルバムですが、ロックありバラードあり、軽快な曲もあれば重いビートの曲もあり、かと言って軽すぎず重すぎず、ほどよい爽快感が残るなかなかの秀作です。
全体的に、トムのピアノが比重高めかな?ただ、前に出るところでは前に出て、ギターが前に出るところではバッキングに徹するという、節度を弁えたプレイなので、耳障りな感じではないです。時々、トリッキーなフレーズを挟み込んでくるので、結構印象には残りますね。

 

今回ご紹介する "Tryin' To Kill A Saturday Night" は、ピアノの軽やかなリフのリピートから始まる速めのシャッフル・ビートが心地よい軽快なポップ・ロックです。
ピアノのリフがとても耳に残りますね。単調なフレーズなんですが、曲のイメージを焼き付けるのに実に効果的なフレーズで、音の使い方が上手いなー!と感服しますね。
トムのボーカルもエネルギッシュでパンチが効いていて、曲の雰囲気にぴったりハマっています。

 

軽快な曲もいいのですが、バラードの "My Special Way" も絶品ですね。エンディングに向かってリズム隊が入って盛り上げていくところに、トムのアレンジの手腕の非凡さを感じます。
また、"Lorellei"(ローレライ)は不思議なムードを持った幻想的な曲で、若い才能がキラリと光る1曲です。

 

TOTOジェフ・ポーカロも太鼓判を押したキーンの才能を、ぜひ感じてみていただきたいと思います。

 

PS:
ついでにセカンド・アルバム(キーンとしての最後のアルバム) "Today, Tommorow And Tonight" についても一言。
基本的には1枚目のアルバムの路線を踏襲しており、若さ溢れる軽快なサウンドなのですが、ラストのバラード "One Too Many Lovers" をぜひ聴いていただきたい!
ボーカル、歌詞、メロディ、アレンジ、どれを取っても最高の1曲です。

マジで泣けます。